「消費税・新型コロナショックへの緊急財政出動を求めます」2020年3月22日薔薇マークキャンペーン提言

消費税・新型コロナショックへの緊急財政出動を求めます

2020年3月22日
薔薇マークキャンペーン
代表・松尾 匡(立命館大学経済学部教授)
薔薇マークキャンペーン呼びかけ人等
朴 勝俊(関西学院大学総合政策学部教授)
梶谷 懐(神戸大学大学院経済学研究科教授)
稲葉 振一郎(明治学院大学社会学部教授)
岸 政彦(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
小田中 直樹(東北大学大学院経済学研究科教授)
岡本 英男(東京経済大学学長)
樋口 篤志(神戸国際大学経済学部教授)
森永 卓郎(獨協大学経済学部教授)
橋本 貴彦(立命館大学経済学部教授)
大坂 洋(富山大学経済学部経済学科准教授)
北田 暁大(東京大学大学院情報学環教授)
増田 知也(摂南大学法学部講師)
岩下 有司(中京大学名誉教授・経済学)
桂木 健次(富山大学名誉教授・経済学)
菊池 恵介(同志社大学GS研究科教授)
井上 智洋 ※当面20万円の給付についてのみ(駒澤大学経済学部准教授)
2020年3月24日23時現在(時系列順)

賛同フォームはこちら。3/28時点で約3万人<https://rosemark.jp/oubo/>

提言

新型コロナウィルスに対応するため、そして消費税不況の中でもかけがえのない生活の営みを維持するために、奮闘されておられるすべての人々に深く感謝申し上げます。

私たちは、先日3月1日に「緊縮政策が招いた人災・新型コロナ感染拡大と生活防衛に向けて」< https://rosemark.jp/2020/03/01/rose_comment-2/>を発表し、人々の生活を守るための財政出動を消費税5%減税と合わせて求めました。
しかし、約3週間がたち、新型コロナショックともいわれる生活へのダメージと経済危機は、一層の深刻さを増してきています。被害はリーマン・ショックを上回るレベルとの声を受け、政府は3月17日に1人当たり1万2000円以上の「定額給付金」について言及しましたが、全く足りません。それでも、一律の給付金に言及させたのは「暮らしにお金が足りない」と声を上げるみなさまの成果です。
そこで薔薇マークキャンペーンでは、この消費税・新型コロナショックによる経済危機に際して、改めて、真に必要な緊急の経済対策を以下のとおり提言します。
一刻も早く全ての人の生活を守ること、また、これまでの政府のあり方を変え、公衆衛生や災害に対応できることを優先した対策としてまとめています。試算は概算のため、ご意見をいただきながら精度を向上させていきます。

より詳しい分析や数字の根拠を知りたい方はこちらをご覧ください。
提言と財政支出額の根拠解説と補足(作成:松尾匡)
https://rosemark.jp/2020/03/22/rose_shock-2/

1.情勢:現在、非常に深刻なデフレ不況の危機にあります。

昨年10月に消費税の10%への引き上げが強行されたことで、日本国内の景気は、さまざまな指標で軒並み大きな落ち込みを記録しました。
消費税10%によって、地域密着型の自営・零細企業が廃業の危機に晒され、低賃金や非正規雇用などをますます増やし、弱い立場の人に痛みがしわ寄せられています。一方、スケールメリットによる全国フランチャイズ親企業やグローバル企業は影響を回避して生き残る、そうした格差社会へのさらなる移行が懸念されます。
そこに、新型コロナウィルスによる世界的な経済活動の抑制加わり、手をこまぬくならばさらに円高が加わり、この移行が急激なジャンプになる恐れが出てきています。
すでに非正規雇用の雇い止め(クビ)や内定取り消しという異常事態が起きています。
この間に日銀がおこなっている金融緩和策としてのETF(上場投資信託)買い入れには正当性がなく、人々の生活を守るために必要なやり方は、大規模な新規国債の日銀引き受けによる、人々への財政出動です。

2.財源

・財政法第5条「特別の事由がある場合」による国会承認に基づき日銀が政府から国債を直接引き受けして捻出する

3.財政支出額

約55兆円
・インフレボーダー 14.4兆円
・GDPの落ち込み -20兆円(リーマンショック級)
・乗数効果2/3
に基づく

4.財政支出内訳

① 確実に全員に届く給付金<25.2兆円>

日本の全人口1.26億人に、一人当たり20万円※1の給付をひと月間
・経済状況次第では、金額や期間の追加などの調整もあり得る。
・一斉休校措置による給食関連業者などの直接の損害は別途補償する。その他、給付金ではカバーできない損害の補償について検討を続ける。
・確実な給付方法として郵政再国有化し全国民に貯金口座を開設。同時に、口座が開設できない方には現金給付できる方法を追求する。

② 消費税停止<20兆円※2>

期間:景気回復があるまでは停止を継続

③ コロナ対策及び社会基盤整備<約10兆円※3>

●コロナ対策
・独立行政法人化した国立病院を再国有化し無料検査、処置体制の確立
・医療、介護 、保育従事者などが、発熱者に対応することを選んだ場合、公的手当
・対応した患者・利用者が感染していた場合、損害をすべて公的補償
・従事者本人及び関係者がこれによって感染した場合は、公的補償を追加
・感染者収容のためのホテルなどの借上
・一般に、消毒措置にともなう休業の公的補償

●社会基盤整備
・社会保険料減免
・奨学金返済の減免や猶予、加えて有利子奨学金を国が借換えて奨学金利子払い免除
・住む場所の確保
・児童手当倍額支給
・中小企業などの当座運転資金のため国が公庫を通じて支払金融資や過去の借金借換

※1「平成30年賃金構造基本統計調査」の正社員・正職員以外の賃金20万9千4百円に基づく。
※2 平成30年度消費税収を参考にした。
※3 債務借換のための融資分については、預金通貨の増加にならない(形式的にも税金での返済を想定しない)ので、上記支出額の枠の外とする。

5.その他、命を守るための医療・社会基盤の充実(財政支出を必要としないもの)

・本人の意に反した就労を強制する違約金契約は無効とする緊急立法
・有給傷病休暇の緊急立法
・災害関連の寄付控除制度などを新型コロナ関連に適用する措置

6.労働不足リスクへの対処

・オリンピック、万博、カジノの中止または延期

提言と財政支出額の根拠解説と補足(リンク)

提言と財政支出額の根拠解説と補足(作成:松尾匡)はこちら
https://rosemark.jp/2020/03/22/rose_shock-2/

 

賛同のお願い

薔薇マークキャンペーンでは、今後も、この提言の実現に向け活動を続けてまいります。薔薇マークキャンペーンは反緊縮の経済政策の実現のために活動している団体です。
https://rosemark.jp/
薔薇マークキャンペーンにご賛同いただけるかたは、賛同フォーム<https://rosemark.jp/oubo/>にご入力願います。
みなさん、一緒にがんばりましょう。

3.27追記1 賛同の声(公表可を順次公開)

2020.3.27追記
緊急提言の後、賛同登録が3月27日午前時点で2万5千人超となりました。公表可の賛同者とメッセージは、こちらでご覧になれます。https://rosemark.jp/5162-2/
(今も賛同が多く寄せられており、数日かけて順次公開処理しております。)

3.27追記2 賛同拡大を受けた今後の行動(記者会見等)

2020.3.27追記
緊急提言への賛同拡大を受けての今後の行動はこちらでご覧になれます。
https://rosemark.jp/2020/03/27/01-56/