(2019/02/01 衆議院第一議員会館)
こんにちは、朴勝俊と申します。おそらく、ここに並んでる方々の中で、私が一番知名度が低いんじゃないかと思います。ひょっとすると、原発問題に関わってこられた方なら、ご存じのかたもおられたと思います。私は環境経済学者で、原発のリスクやコストの問題なんかを、早くから論じてきた者のひとりです。
なんで私のような人間が、経済問題に関わってるのか。それは原発問題と現れ方がよく似ているからです。かつては政府とか御用学者が、エネルギーがなくなるから原発が必要だ、原発は安全だとか言って、それを新聞がどこも同じように書いて、ほとんどの政治家が賛成していました。財政の問題もよく似ていまして、政府とか御用学者が金融緩和はよくないとか効かないとか、日本の財政は危機的状態だ、だから消費税をすぐに上げないといけない、上げても大丈夫だとか言って、それを新聞がどこも同じように書いて、ほとんどの政治家がそうだよなあと思っているわけです。
なぜそれではまずいのか。それは、人の命や健康が脅かされるからです。原発は言うまでもありませんが、政府が経済政策で間違いを犯した時にも、被害者が出ます。自殺とか過労死とか、おカネがなくてお医者にかかれないとか、いろんな形で人の命が奪われるんです。その意味で、経済と、保健・医療は似たところがあります。
不景気とかデフレとかは、直せる病気です。副作用が少ない治療法もあります。日本ではあまり、知られていない治療法です。その治療法の名前は、そう、「反緊縮の財政・金融政策」です。
経済と医療は、似ていると申しました。でも、経済の分野と、保健・医療の分野では、ひとつ大きな違いがあります。何でしょう。お医者さんは、医師免許がない人はやってはいけません。だから病気になった人も、まずお医者さんにかかるときはそんなに迷う必要はありません。
でも経済学者やエコノミストは国家試験も免許もないのです。だから、ひとびとはヤブの経済学者を見抜くのが難しいのです。デフレとか増税の問題ひとつをとっても、時には経済の基礎知識のない人たちが新聞とかテレビでペラペラ意見をしゃべってきました。「膿を出し切れ」とか「悪い部分はすぐ切れ」とかいう「切れ切れ医者」、あるいは「成長には期待できない」とかいう「手遅れ医者」みたいな人たちの本が売れたりしました。ヤブ医者みたいな人が、政治家の経済ブレーンをやってたりもしました。日本の病が長引いた原因は、そこにあります。
需要の不足で経済問題が起こっているときには緊縮はダメだ、反緊縮だというのは、世界の常識です。でも、日本の常識は違います。そしてそれが、日本の人びとの命や健康を脅かしています。私たちはこの状況を変えたいのです。セカンドオピニオンを語って行きたい。反緊縮が正しい治療法だということを広めていきたい。そして、反緊縮の経済政策を打ち出す政治家や候補者を応援してゆきたいと考えます。ご支援、ご賛同のほど、どうぞよろしくお願いします。