近代化を国家主導で実現した東アジアでは、自由権に代表される政治的権利を求める主張と、社会権に代表される経済的平等を求める主張が対立しやすいという伝統を持ちます。この対立は、特に近年における中国の経済的台頭とそれに伴う対外的膨張を背景に、日本の国内政治にも暗雲を投げかけています。日本を含む東アジア諸国が「人権か、経済か」という誤った選択問題を回避し、相互協調に支えられた持続的な経済発展を実現するためには、中国や北朝鮮の権威主義政権が人権状況を改善するとともに、日本が適切な経済政策の実施を通じ、弱者を包摂する社会を築くことが不可欠であると考えます。そのような「人権も経済も」求めていく道のりの第一歩として、私は薔薇マークキャンペーンの試みを支持します。