マニフェスト2019(ver.1) 【要約】

フランス民衆は燃料税増税を撤回させた

反緊縮経済政策モデルマニフェスト2019(ver.1)【要約】

2019/1/11
ひとびとの経済政策研究会

※暫定バージョンであり、みなさんの意見を受けて改定を続けていく予定です。どしどしご意見をおよせください。(ご意見はこちらより)

このマニフェストは、あなたのために書かれました

・学生・奨学金返済中のあなた:

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・働いているあなた、働きたいあなた:

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・介護や保育のお仕事にたずさわっているあなた:

27

・就職氷河期の悪影響を受けたあなた:

07

・子育てをしているあなた:

012021252628

・経営者のあなた:

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このマニフェストのねらい

わたしたち「ひとびとの経済政策研究会」は、反極右・排外主義、反差別、労働者の団結のために立ち上がった政治家たちを応援しています。私たちは、安倍政権を支えた「リフレ」政策を超克する、福祉国家思想と新しいケインズ主義と融合させた経済政策を打ち出しており、その要点をまとめたものが、このモデルマニフェストです。2019年にも、地方と国政で選挙が待っています。左派・リベラル派は、ひとびとの暮らしの中での苦しみや不安に耳を傾け、経済を劇的に改善する政策を打ち出すことができれば、大きく躍進できるに違いありません。
この日本では、国債発行による財政破綻の危機や、消費税増税論、量的金融緩和批判など、財務省や日本銀行系のエコノミストの偏った意見を、新聞各紙が流布しています。あたかもそれが「健全な財政政策や金融政策」と受け取られ、旧来の左派・リベラル経の政治家たちもそれを信じ込んでいるようです。しかしそれは、欧米流の新自由主義の緊縮政策とほとんど同じものです。緊縮政策は経済を停滞させ、かえって財政を悪化させ、ひとびとの暮らしを不安定化させ、社会の摩擦を大きくしました。日本では、歴代の政権や旧日銀の「健全」をはきちがえた政策がデフレ不況を長引かせ、失業率と自殺率を長期にわたって長引かせました。民主党政権が「日本の財政が危ない」として、自民党や公明党との「三党合意」で導入を決めた消費税増税が、日本の経済回復にとって重たい足かせになっています。
ヘタな「アベノミクス批判」では、安倍政権を退陣させることはできません。しかし、このマニフェストに沿った政策を打ち出して、「私たちなら安倍政権よりももっとうまくやれる!」とすれば、必ず勝機が訪れます。以下の各項目は、各政党の方々がなるべくそのまま活用できるよう、有権者に対するご説明とお約束の形で書かれております。全部で28項目の約束が掲げられていますが、候補者の方々におかれましては、まずは受け入れやすいものだけを採用していただいて結構です。
なお、財源表を参考資料として別途作成中です。
合わせてご活用いただければ幸いです。

 1. 消費税の税率を5%に


消費税の税率を5%に戻し、景気回復を促進します。
(地方消費税1.7%は据え置きます。介護保険関連用品の販売・レンタル・住宅改修は非課税とし、一部の贅沢品(サービス)への特別に高い率の間接税を復活させます。)

 2. 100 万人分のまっとうな労働需要を追加創出


このマニフェストで掲げる、ひとびとのための財政出動で、100 万人分のまっとうな労働需要を追加創出し、リストラも就職難もない時代を確実にします。

 3. 同一労働同一賃金を実現


同一労働同一賃金を実現します。労働規制緩和をストップして、望む人はみな正社員に転換できるようにしていきます。

 4. 最低賃金を1500円に


最低賃金を1500 円に上げ、その後 5 年分の引き上げスケジュール(物価安定目標の物価上昇率プラス推定労働生産性上昇率)を定めます。最低賃金引き上げによる人件費上昇に耐えられない中小企業に対しては、デフレ脱却が確実になるまでの間、政府が政策金融公庫を通じて賃上げ資金を超低金利で融資します。その財源は、政策金融公庫債を日銀が引き受けることによって賄います。

 5. 雇用・賃金の男女格差を是正


雇用と賃金の男女格差をなくします。

 6. 違法な不払い残業を根絶


残業の賃金割増率を大幅に引き上げて、労働時間の短縮を促し、雇用の一層の拡大につなげます。労働基準監督所の予算と人員を拡充して、違法な不払い残業(いわゆる「サービス残業」)を根絶します。法定労働時間も短縮します。

 7. 望む人が働いて活躍できる保障を


障がいを負っても、子育てをしながらも、介護をしながらも、ガンをはじめとする重い病気と闘いながらも、働きたいと望む人が存分に働いて活躍できる保障を拡充します。

 8. 外国の労働者を虐げて低賃金競争を強いる「労働ダンピング」は許しません!


貿易相手国におけるまっとうな賃金と労働条件は貿易交渉の議題とします。国内で行われている「外国人技能実習」名目の外国人奴隷制度や、それと同様の制度は廃止します。労働者の権利を抑圧する国に工場移転した企業の利潤送金には特別の課税をします。不況時には、決して円高にしないよう、為替介入をためらいません。

 9. 法人税の優遇措置をなくし、すべての所得に累進課税を


法人税が減税される中で、大企業は史上空前の利益を毎年更新し続けており、貧富の格差も拡大しています。法人税の優遇措置をなくし、節税・脱税を困難にします。法人税の税率と、所得税の累進性とを、まず90 年代はじめのレベルにまで引き上げ、さらに数年がかりで引き上げていきます。所得税の分離課税をなくし、金融資産などからの所得も他の所得といっしょにして累進課税することにします。

10. 富裕層に対する資産課税を強化


相続税、資産値上がり益(キャピタルゲイン)への課税(一定率以上の値上がりは、現金化しなくても課税)、タックスヘイブンへの逃避への課税、分離課税で守られている巨額の退職金への課税などを強化して、富裕層への課税を拡大する一方、庶民の負担を減らします。

11. 金融機関の野放図な融資を抑制


民間金融機関の野放図な融資をおさえ、土地などの資産バブル発生を防ぐため、地価税の復活、キャピタルゲイン課税の強化のほか、銀行の法定預金準備率を引き上げ、信用秩序維持のための規制を強化します。

12. 社会保険料も累進制にして、国保など庶民の保険料負担を軽減


社会保険料も累進制にし、大企業と富裕層の負担を増やし、庶民の負担を減らします。特に、低所得者の国民健康保険料が高すぎるので、国費を投入して軽減します。

13. 環境税・トービン税を導入


二酸化炭素排出などに対する環境税を導入します。国際資金移動に課税するトービン税を導入し、世界に広げるように交渉します。

14. 「デフレ脱却設備投資・雇用補助金」創設


大企業優遇の租税特別措置をすべて廃止し、全企業を対象とした、「デフレ脱却設備投資・雇用補助金」に一本化することにします。この資金は、現在のような状況だけでなく、将来再びデフレ不況に陥るようなことがあった時にも、ってからデフレ脱却が確実になるまでの間、日銀の量的緩和マネーをゼロ金利で借りることで資金をまかなうものです。景気拡大効果が十分に出る規模のものとし、物価が上昇するとともに縮小して、物価上昇率が物価安定目標に達するとやめる仕組みです。

15. 健全財政の新たな基準を


健全財政の目的は収支の帳尻合わせにあるのではなくて、物価変動の管理にあります。私たちはプライマリーバランスや国債の総額などではなく、政府債務の名目GDP 比が発散しないことと、物価安定目標を守ることを、健全財政の新たな基準とします。物価安定目標を変更するときには民意を問うことにします。当面は、現日銀がかかげるインフレ目標2%を、物価安定目標の基準として引き継ぎます。

16. 財務省による硬貨発行で政府債務を清算


日銀保有の国債のうちの50兆円分を、財務省が発行した硬貨で日銀から買い取り、政府の債務を清算します。これを手始めにして、物価の動向を見ながら、同様の措置を進めていきます。

17. 日銀法を改正


日銀法を改正して日銀は民主的コントロールのもとにおくこととし、その政策目標に「完全雇用」を加えます。

18. すべてのひとびとのため公金支出


安倍首相をはじめとする権力者の「オトモダチ」のための「成長戦略」(経済特区、民営化、東京五輪、大阪万博、カジノ、法人税のさらなる引き下げ)ではなく、「すべてのひと」のために公金と政治権力を使います。

19. 経済特区制度は廃止


政治家や官僚の「えこひいき」が幅を利かす経済特区制度はやめにします。

20. ベーシックインカムの導入をめざします


貧困に苦しむ人の生殺与奪の権限を、末端の公務員が握る生活保護制度はやめにします。誰もが公平に受けられて、安心して生活できる、ベーシックインカム制度の導入をめざします。

21. 「デフレ脱却手当」で月 1万円配布


まず手始めに、「デフレ脱却手当」をすべての日本在住者(一定期間以上居住する人々)に一人月1 万円ずつ配ります。これは、現在のような状況だけでなく、将来再びデフレ不況に陥るようなことがあった時にも、デフレ脱却が確実になるまでの間、日銀の量的緩和マネーをゼロ金利で借りることで資金をまかなうもので、物価が上昇するとともに縮小して、物価上昇率が物価安定目標率に達するとやめるものとします。

22. 社会保障制度を組み換え


高齢者などの年金の一律の基礎的部分を一般会計から支出するものに改め、社会保険制度を組み替えます。やがてこれとともに、所得税の基礎控除や各種控除、子ども手当、その他各種の給付制度など、事実上の「特定の人々へのベーシックインカム」になっているものを組み替え、全てのひとびとへのベーシックインカムとして統合していきます。障がい者、罹患者など、追加的な助けを必要とするひとびとへの給付金を削ることはありません。これらの支給額も、物価安定目標の物価上昇率プラス一定率で上昇する仕組みにします。

23. 地方でも常に仕事が持続するインフラ事業


インフラ建設のための公共事業は、更新投資を中心に必要なものを厳選し、どんな地方でも常に仕事が持続するように長期計画を策定して、若者が安心してこうした仕事に就職でき、しっかりと技術が伝承されるようにします。

24. ひとびとの命や暮らしを守るのに必要な施設は建設を


次のような事業は、更新投資にかぎらず、新たな建設を行います。若者や独身女性が安心して住める、格安の家賃の公営住宅、地方防災系公共事業、保育所、介護施設、医療機関などです。

25. 奨学金債務を軽減・解消


政府はゼロ金利で資金調達できるのに、元奨学生から金利をとるべきではありません。私たちは政権について一ヶ月以内に、有利子奨学金の原資の借り換えを行い、金利をゼロにします。次いで、新規の奨学金をすべて給付型にするとともに、既存の奨学金債務を軽減・解消していきます。

26. 教育・保育を無償化


保育料、授業料を無料化し、保育園から大学まで無料で通えるようにします。

27. 介護、保育、看護などの賃金大幅引き上げ


介護、保育、看護などの賃金の大幅引き上げを実施します。介護士・保育士の賃金は少なくとも警察官・消防士なみにします。彼らの労働条件を大幅に改善し、人員を倍増します。

28. 待機児童ゼロ、介護離職ゼロを実現します


待機児童ゼロ、介護離職ゼロを実現します。

【財源について】

私たちが約束する政府支出増や減税に対しては、当然のこととして財源の手当が必要です。私たちは、デフレ脱却時(政府が定めた物価安定目標に、実際の消費者物価上昇率[コアコアCPI]が到達する時)までは、日銀による量的金融緩和と財務省による国債発行を組み合わせた「間接的財政ファイナンス」を行うことが適切だと考えています。過去に比べて国債発行額を20兆円上積みします。地方自治体に対しては地方交付税の増額を行います。 それ以外については、富裕層・大企業に対する所得課税の強化と資産課税の新設、CO2排出税や為替取引税の新設によってまかないます。
デフレ脱却後は、デフレ脱却手当は不要になる一方、自然増収とさらなる累進性の強化などで、国債増発は不要になります。
詳細な財源表は別途作成しておりますので、合わせてご参照ください。

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